西宮競輪場ほど、クセの強い競輪場はなかったのではないでしょうか。
初めて見たのはいつだったか…? もう覚えていませんが、競輪を見たことがない人が見ても分かるレベルで走路に溝が入っていました。それもそのはず、バンクは組み立て式でしたから。
普段は「阪急西宮スタジアム」という野球場(その他、アメフトの試合も開催されました)。
それが競輪開催のときだけバンクが組み立てられて、競輪場に変わります。
100枚以上のパネルを組み合わせたバンクだったので、選手によって得意不得意があったとも聞きますね。
実況でもよく入りました。
高~い位置からのサンサンバンク実況は、愛称にもなっていた「ルーレット」を見ているよう(現場責任者に「ルーレットバンクって言うな」と注意されたことがありましたが)。
S級優勝インタビューは実況アナウンサーが担当していたので、決勝を喋り終えたら一目散に下へ降りていったものです。
廃止されてすでに20年以上、すっかり様変わりした跡地に行ってきました。
最寄り駅は阪急の「西宮北口」。
梅田から特急でわずか12~13分という、アクセス抜群の駅です。
先にネタバレですが、西宮北口の副駅名として「阪急西宮ガーデンズ前」と付けられています。そう、西宮スタジアム(競輪場)は現在、「阪急西宮ガーデンズ」というショッピングセンターになっています。
競輪場があるころは地べたを歩いて行きましたが、今は阪急西宮ガーデンズまでの専用通路ができているので、雨が降っても傘いらず。
阪急西宮ガーデンズの5階にあるのが、「阪急西宮ギャラリー」。
ここには、西宮スタジアムを本拠地としていた阪急ブレーブスに関する展示コーナーがあります。
山田久志投手のアンダースローは、子供のころよく真似をしました(他に小林繁投手も、笑)。
福本豊さんの俊足、いつも徒競走で下位争いをしていた僕にも少し分けてほしかった(苦笑)。
この中には、西宮スタジアムの1/150サイズジオラマ模型も展示されています。
これが、なかなか細かいところまでしっかり再現されています。
一つ残念なのは、阪急西宮ギャラリー内に、競輪場の記録が全く残されていないこと。
ジオラマ模型に、競輪場特観席もないし。写真数枚や映像くらい、展示してほしかったな…。
…というわけで、バンクと実況席のザックリとした位置を描いてみました。
「下手すぎる」というクレームはなしで(笑)。
特観はバック側にありましたが、その特観が使われたのは何年間だったかな? せっかく作ったのに、あっという間に廃止になったという記憶しかありません。
阪急西宮ガーデンズのオープンが2008年11月。
競輪場はもちろん、ここに球場があったことすら、若い方の多くはご存じないことでしょう。
僕はこの後西宮北口駅に戻り、阪急今津線に乗って今津駅へ。
目指す場所は、競輪ファンの方ならもうお分かりですね。そう、甲子園競輪場跡地です。
甲子園競輪場跡地は、後日アップしますので、そのときは合わせてご覧ください。